日本内科学会雑誌
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カルバマゼピン投与により半音低下の聴覚異常が出現したてんかんの1例
紺野 衆
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2005 年 94 巻 4 号 p. 759-762

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抄録

症例は16歳,女性. 15歳時,てんかんの診断でsodium valproate (VPA)が投与されたが,コントロールは不良であつた. 16歳時,部分発作の二次性全般化と診断され, VPAからcarbamazepine (CBZ)に抗てんかん薬が切り替えられた.しかし, CBZ投与1週間後からエレクトーン演奏中に音階が半音下がるという聴覚異常が出現した.聴覚異常がCBZの副作用の可能性が高かったために, CBZを中止したところ聴覚異常は消失した.

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