日本内科学会雑誌
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1.内科医の立場から
中村 重信
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2005 年 94 巻 8 号 p. 1521-1528

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抄録

痴呆に対して原因治療が望ましいが,試験段階であり,対症療法や非薬物療法が主体である.まず,痴呆の原因疾患を鑑別し,その疾患に沿った治療を進める. Alzheimer病の場合はドネペジルを投与する.脳血管性痴呆では危険因子を検索し,それを除去する.その他の痴呆では原因を明らかにし,原因疾患の治療を行う.行動・心理症状のある場合は非定型神経遮断薬を,抑うつのある例では抗うつ薬を,錐体外路症状のある時は抗Parkinson病薬を使用する.

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