教育方法学研究
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原著論文
校内授業研究における活動システムと教師の学習との関係
J. スピラーンの「組織ルーティン」を手がかりとして
有井 優太
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2019 年 44 巻 p. 25-36

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抄録

本研究の目的は,校内授業研究の持続発展プロセス,及びそのプロセスと校内授業研究における教師の学習との関係を明らかにすることである。その為に研究組織の教師及び研究組織以外の教師に対するインタビュー調査を行い,同一時期の校内授業研究における教師の経験を,スピラーンによる「組織ルーティン」の概念を手がかりに「明示的側面」「遂行的側面」という視点を用いて分析した。

その結果,以下の3点が示された。第1に,研究組織が明示的側面と遂行的側面との差異を認識し,組織ルーティンを再構築する過程を描くことができた。その中で,リーダーシップ実践の連続性において組織ルーティンに埋め込まれたツールやタスクが重要な機能を果たしていることや,研究組織の教師は両側面の差異を縮減させるために自身の置かれている役割や状況に応じ多様なリーダーシップ機能を果たしていることが明らかとなった。第2に,校内授業研究という組織ルーティンの企画・運営及びルーティンの遂行によって教師は,〔教師の学び方に関する学習〕を行っていることが明らかとなった。第3に,組織ルーティンに埋め込まれているツールが実践のプロセスにおいて産出されることによって教師の学習が行われていることが明らかとなった。研究組織はそのツールを分析することで組織ルーティンを再構築しているため研究組織の企画・運営する組織ルーティンと教師の学習は相互的な関係にあると言える。

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