抄録
本研究では,着氷雪4導体電線に作用する非定常空気力特性を明らかにするために,任意の波形での動作が可能なサーボモータを用いて動的空気力測定実験を実施した.着氷雪4導体電線を対象にした定速回転実験により,迎角・無次元角速度の2変数関数で定義した空気力係数を直接測定し,正弦波加振実験で得られた非定常空気力係数と比較することで,2変数関数で定義した空気力係数の定式化の妥当性を確認した.また,時々刻々の相対迎角及び相対迎角速度を変数として時刻歴応答解析を実施することで,大振幅の3自由度風応答測定実験結果を精度よく再現できることを示した.