抄録
辺長比B/Dが0.6より小さい角柱まわりでは,奥行き方向に3次元的な流れが発生するため,3次元かつ非定常解析が必要とされている.そのため,2次元断面で解析を行うと既存の風洞実験の結果に大きな差が生じることが既往研究からわかっている.本研究では,辺長比B/Dが0.4に対してLES解析を行い,奥行き方向長さと奥行き方向のメッシュサイズの2点について検証を行った.これらは本研究の数値流体解析によって求められた空力係数と既存の風洞実験の結果を比較して検討した.その結果,辺長比が0.6より小さい矩形断面において3次元数値流体解析を行う際には,奥行きメッシュ長さをD/10より小さく,奥行き長さを4Dより長くする必要があることが分かった.