名古屋文理大学紀要
Online ISSN : 2433-5517
Print ISSN : 1346-1982
特定保健用食品の効果・効用
松田 秀人冨田 円香野木 絵美子林 美千代正岡 久美三輪 恵未
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2015 年 15 巻 p. 81-87

詳細
抄録

「特定保健用食品」とは,特定の保健の目的が期待できることが認められた食品である.「特定保健用食品」の効果・効用について,健康な女性に対して表示内容について一定の効果が認められるかどうかを調査することを目的とした.健康な女性5 名(BMI:21.56±1.81 kg/㎡) を対象として,おなかの調子を整える食品として「ヤクルト400」を,血中中性脂肪と体脂肪が気になる方の食品としてクロロゲン酸含有「ヘルシアコーヒー」を,血糖値が気になり始めた方の食品としてβ-グルカン含有「大麦ごはん」を摂取させた.その結果,「ヤクルト400」による便秘改善効果および「ヘルシア」による体脂肪減少効果は認められたが,大麦β-グルカンによるセカンドミール効果は認められなかった.「特定保健用食品」は境界型のヒトに最適で,BMI 25.0 kg/㎡ 以上の肥満者や24.0〜25.0 kg/㎡ の境界型が対象者に含まれていなかったため,効果が認められなかったと考えられる.

著者関連情報
© 2015 名古屋文理大学
前の記事 次の記事
feedback
Top