名古屋文理短期大学紀要
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パンの物性と水分活性に及ぼすバター添加の影響
長谷川 孝子沼沢 忠祐
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1991 年 16 巻 p. 91-94

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抄録

パン調製時のバター添加が及ぼす影響をパン生地と調製パン及び1日保存したパンについてレオメーターによる弾性率と応力緩和率の物性値と水分量を測定した.また調製パンについては水分活性を測定した.パンにおけるバター添加による物性値と水分動向を明らかにした.1)調製パンの水分量は生地中の水分量が高いものが高かった.またバター添加量が多くなるにつれて焙焼時の水分蒸散が増大した.2)調製パンの弾性率はバター添加量が多くなるにしたがって低かった.バター添加によって1日保存でのパン弾性率の上昇を抑える効果が認められた.3)パン生地の応力緩和率はバター添加量が多くなるにつれて増大した.4)調製パンの応力緩和率は焙焼後O日ではバター添加量が多くなるにつれて低下したが1日保存したパンでは応力緩和率は増大し,バター添加量が多くなるにしたがって大きくなった.5)パンの水分活性はバター添加量が多くなるにつれて,水分量は低いのにかかわらず高くなった.6)パンの水分活性は1日保存によってパン中の水分量は減少したにもかかわらず,上昇傾向を示した.

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© 1991 名古屋文理大学
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