熱帯農業研究
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鹿児島県における2015年12月~2016年1月の低温によるアボカド,レイシおよびパパイアの寒害
内野 浩二 濱島 朗子岩田 浩二久木田 等熊本 修
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2019 年 12 巻 1 号 p. 31-35

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抄録

鹿児島県垂水市では,2015年12月18日と2016年1月25日にそれぞれ最低気温-1.2 ℃と-6.3 ℃を記録し,熱帯・亜熱帯果樹が寒害を受けた.アボカド‘ピンカートン’では,-1.2 ℃の低温を記録した後に,花蕾,花房および葉の一部が褐変し,-6.3 ℃の低温に遭遇した後,4月までの間に樹体は枯死した.‘ベーコン’および‘デューク’では,-1.2 ℃の低温を記録した後には,寒害を受けなかったが,-6.3 ℃の低温に遭遇した後には,花蕾,葉および細い枝梢が褐変して,枯死したが,翌春には新梢が伸長し,新葉が展開するなど回復した.レイシでは,品種に関係なく,-1.2 ℃の低温を記録した後に,新葉と花房の一部が褐変し,-6.3 ℃の低温に遭遇した後に,樹体は枯死した.パパイアでは,品種にかかわらず,-1.2 ℃の低温を記録した後には,寒害の症状を示さなかったが,-6.3 ℃を記録した後には,樹体は枯死した.

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© 2019 日本熱帯農業学会
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