2019 年 40 巻 2 号 p. 97-105
ベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂は,合成方法,反応性および特性に関する詳細な研究が行われている。これらは,加熱により開環架橋反応が進行し,ネットワーク構造を形成する。この樹脂は,加熱により開環架橋反応(硬化反応)が進行し,フェノール性水酸基と三級アミノ基を構造中に有するネットワークを形成する。 また,これらは,低硬化収縮性,耐熱性,難燃性等のさまざまな特性を有することが報告されている。さらに,主鎖中にベンゾオキサジン環構造を有するベンゾオキサジンオリゴマーが開発され,それらの特性について報告されている。本稿では,二官能性ベンゾオキサジン(BXZ)および,主鎖中にベンゾオキサジン構造を有する多官能ベンゾオキサジンオリゴマー(oBXZ)の反応性および硬化物特性について概説する。