ネットワークポリマー論文集
Online ISSN : 2434-2149
Print ISSN : 2433-3786
総説
(ポリウレタン/ポリマー)ブレンドの相構造と力学物性
小椎尾 謙
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 41 巻 1 号 p. 3-9

詳細
抄録

ポリウレタンは,高い極性を有するウレタン基を有しており,構造の自己組織性を示す材料である。また,分子鎖内で極性が高い領域と低い領域を併せ持っている場合が多いため,さまざまなポリマー材料と相溶することが多い。本稿では,ポリウレタンを用いたブレンドについて,相分離状態の評価例,相溶化剤の開発,実用的なブレンド系の例を挙げて紹介した。フーリエ変換赤外吸収分光測定に基づくウレタン結合のカルボニル基およびNH 基の水素結合状態からの相分離状態の推定,ウレタン結合との反応性相溶化剤の分子設計例,ポリ乳酸とのブレンドを中心としたバルク試料の強靭化などについて概説した。

著者関連情報
© 2020 合成樹脂工業協会
次の記事
feedback
Top