2021 年 42 巻 6 号 p. 223-228
サスティナブル社会構築に貢献できるネットワークポリマーとして,環境負荷の低減がキーワードとなる。低炭素社会の実現に寄与できる,天然物由来の化学物質を使用し,使用後解架橋により除去が可能となるリワーク型ネットワークポリマーを使用することは,環境負荷低減への第一歩となりうる。本稿では,天然物由来の化学物質であるリモネンから誘導される構造を含むリワーク型ネットワークポリマーによるポリマーネットワークの制御とその機能性材料への応用を指向した著者の取り組みを紹介した。リワーク型ネットワークポリマーの合成,架橋,分解とその機能性材料への展開において,著者の研究成果を概説した。