2022 年 43 巻 2 号 p. 74-84
分岐型架橋性二重結合を有する材料は極性が低く,低誘電を発現するため,古くから電子材料用途で使用されてきた。特に1, 2- ビニル基の熱硬化による硬化物は低誘電に有利であり,銅張積層板(CCL)向け用途で活発に研究が進められてきた。CCL 用途の中でも通信向けの要求特性が高く,第5 世代通信(5G 通信)材料は,より精密にデザインされた分岐型架橋性化合物を必要としている。1, 2- ビニル基を有するポリブタジエンユニットはこれらを満足する構造であり,1, 2- ポリブタジエン(ホモポリマー)や1, 2-SBS(スチレン/ブタジエン/スチレン共重合体)へ応用されている。これらの効果的な熱硬化方法も検討されており,硬化条件に加えて添加剤の検討も進められている。本論文でCCL 材料に求められる材料を解析し,使用例を示しながら,効果を論じていく。