ネットワークポリマー論文集
Online ISSN : 2434-2149
Print ISSN : 2433-3786
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ビスフェノールBを用いたノボラック樹脂の分子構造の特徴:ビスフェノール類に着眼した柔軟性をもつフォトレジスト材の開発
山﨑 博人西村 利康
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2023 年 44 巻 2 号 p. 68-75

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抄録

フェノール(PhOH)成分としてメチルプロピリデン基をもつビスフェノールB(BisB)を,架橋剤としてグルタルアルデヒド(Glu),あるいはホルムアルデヒド(Form)からなる,BisB/Glu およびBisB/Form ノボラック樹脂は,フォトレジスト用樹脂として,柔軟性と描画能のどちらも高水準で満足する特性をもつ。一方,BisB と架橋剤の仕込モル比の増減にかかわらず,両ノボラック樹脂のMw 変化は乏しいながらも,架橋剤の仕込モル比の増加に伴いアルカリ水溶解速度(DR)は低下した。これは架橋剤の仕込モル比の高い反応系では,BisB 成分のメチルプロピリデン基の立体障害により縮合反応が進行し難くなり,アルキル水酸基割合が分子内に増加する。このため,Mw が大きく変化しないにもかかわらず,DR 低下が生じたことを,MALDI TOF-MS 測定による構造解析より解明した。

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© 2023 合成樹脂工業協会
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