2023 年 44 巻 3 号 p. 102-108
メソゲン構造を持つ4,4’-ジグリシジルオキシビフェニル(DGBP)からの硬化物の物性に関して,二官能性と多官能性の硬化剤を用いた場合の違いについて検討した。二官能性のフェノール化合物(DHDE)を用いた場合,分子鎖が配向して融点が247.1℃の結晶性の硬化物を与えた。結晶化により,硬化物は高い密度(1.314 g/cm3)を有し,弾性率が向上するとともに熱膨張率が低下した。一方,多官能性のフェノールノボラック(PN)を硬化剤とした場合,分子鎖の配向が阻害されアモルファス状の硬化物となった。硬化物は1.244 g/cm3 と低密度化し,弾性率が低下する一方,破壊靭性は汎用樹脂に比べて大幅に向上した。