2023 年 44 巻 5 号 p. 232-242
エポキシ樹脂とε- カプロラクタム(ε-CL)およびD, L-ラクチド(LAC)との熱硬化反応は,DBU 存在下,170 ℃以上で進行し定量的に硬化化合物が得られることを見出した。この熱硬化反応のモデル反応として,グリシジルフェニルエーテル(GPE)とε-CL およびLAC の開環共重合反応挙動をFineman-Ross 法および KelenTüdös 法を用いて調べた。その結果,GPE とε-CL の場合,ε-CL の反応性比 r1 と GPE の反応性比r2 はそれぞれ,r1=0.58,r2=5.52 と求められた。このことは,GPE とε-CL による共重合体はブロック共重合体であることを示した。また,GPE とLAC の場合,ε-CL の反応性比r1 とLAC の反応性比r2 はそれぞれ,r1=0.85,r2=1.26 であった。このことは,GPE とLAC による共重合体はグラジエント型共重合体であることを示した。さらに,エポキシ樹脂類とε-CL との熱硬化反応は,ε-CL を30~50 mol%の仕込み量で耐熱性が向上し,エポキシ樹脂類とLAC との熱硬化反応では,LAC を10 mol%の仕込み量で耐熱性が大きく向上することが分かった。このことは,