2026 年 47 巻 4 号 p. 209-217
機械解繊により得られたセルロースナノファイバー(CNF)水溶液を用いて,水ガラス(WG)共存下,CNF/SiO2 比が11.1/88.9 となるように調製した溶液を室温で1 時間撹拌した。撹拌後,40 ℃で10 日間静置し,さらに60 ℃で48 時間減圧乾燥することにより比較的透明なポリマーハイブリッドが得られた。得られたポリマーハイブリッドは原料CNF と比較して10%重量減少温度(Td10)が増大し,結果的にポリマーハイブリッド化によって耐熱性が向上することが明らかになった。一方,2,2,6,6- テトラメチルピペリジン.1- オキシル(TEMPO)酸化による化学解繊セルロースナノファイバー(TOCNF)を用いて,WG 共存下,TOCNF/SiO2 比が90/10 となるように調製した溶液を室温で1 時間撹拌した。撹拌後,40 ℃で10 日間静置し,さらに60 ℃で48 時間減圧乾燥することにより比較的透明なポリマーハイブリッドが得られた。TOCNF を用いてポリマーハイブリッド化した場合には,WG の使用量を増加させた際にTd10 が増大し,ポリマーハイブリッド化によって耐熱性が向上する傾向が認められた。