ネットワークポリマー
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ヒドロキシウレタン構造を持つメタクリラートの重合および得られるポリマーの官能基変換とネットワーク化
落合 文吾幡野 祐悟遠藤 剛
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2009 年 30 巻 2 号 p. 58-68

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抄録
反応性基であるヒドロキシル基と多様な官能基とを併せ持つポリマーの設計のため,五員環カーボナート構造を持つメタクリラートとアミンとの反応により,ヒドロキシウレタン構造を持つメタクリラートを合成し,そのラジカル重合を行うとともに,得られたポリマーの官能基変換を行った。まず,モノマーはグリシジルメタクリラートと二酸化炭素から得られる五員環カーボナート構造を持つメタクリラートに対し,わずかに過剰量の一級アミンを用い,トルエン中 0℃で反応を行うと,副反応であるメタクリロイル基へのマイケル付加反応が大幅に抑制され,目的のヒドロキシウレタン構造を持つメタクリラートが高収率で得られることが分かった。このモノマーのラジカル重合により側鎖にヒドロキシウレタン構造を持つポリマーが高収率で得られたが,本ポリマーは高密度にヒドロキシル基を持つにもかかわらず,アミン由来の官能基の性質を反映して種々の有機溶媒に可溶であった。得られたポリマーの反応性ポリマーとしての応用を示すため,ヒドロキシル基の変換を検討した。トリエチルアミン存在下で環状酸無水物との反応を行うことにより,カルボン酸塩構造を持つポリマーへと変換され,2-メタクリロイロキシエチルイソシアナートとの反応では側鎖にメタクリロイル基を持つ熱硬化性ポリマーへと変換された。得られた熱硬化型ポリマーは加熱により定量的に架橋ポリマーへと変換された。また,4,4’-メチレンビス(フェニルイソシアナート)を用いた架橋反応を検討したところ,スズ触媒存在下で架橋反応が進行した。
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© 2009 合成樹脂工業協会
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