抄録
トリフェニルステアリルホスホニウム塩,トリスジフェニルエーテルウンデカン酸ホスホニウム塩およびトリス(ヒドロキシフェニル)ウンデカン酸ホスホニウム塩(それぞれPhStP,PhOPhUP およびHOPhUP と略)の3 種類のホスホニウム塩で有機化したモンモリロナイト(MMT)をノボラックに溶融混練して作製したコンポジットの構造および物性を検討した。その結果,いずれのフェノール樹脂/MMTともMMTの層間にフェノール樹脂の挿入が認められ,MMT の分散の程度はフェノール樹脂/PhStP-MMT コンポジットが最も優れており,フェノール樹脂/PhOPhUP-MMT コンポジットには約1μm のMMT の凝集があった。コンポジットの機械的強度はいずれのコンポジットともフェノール樹脂単独と比較し,同程度か低下する傾向にあった。しかし,耐熱性,低線膨張性,難燃性はフェノール樹脂単独あるいは対照品として用いたオレイルビス(2- ヒドロキシエチ ル)メチルアンモニウム塩で有機化したMMT を充填したコンポジットよりも優れており,特に,フェノール樹脂/HOPhUP-MMT コンポジットは優れた耐熱性および難燃性を示した。