2014 年 35 巻 1 号 p. 38-45
著者らがこれまでに開発した接着剤などの配合探索に有効な材料設計支援システム(弱条件組合せ線形計画法とその計算システム)により,複数の特性を満たす配合候補を見出すことが可能になった。しかし,このシステムは静的な特性値にのみ対応しており,複素特性値や時系列データを扱うことができなかった。粘接着材などの開発には複素特性値や時系列特性の精密制御が重要であることから,この材料設計支援システムをこれらにも適用できるよう拡張を図った。その結果,複素特性値やクリープなどの時系列特性を含む材料の最適化が可能になった。