ネットワークポリマー
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新規ナフチレンエーテルオリゴマーの実用的合成法と 先端デバイス材料向けエポキシ樹脂への応用研究
有田  和郎大山  俊幸
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2014 年 35 巻 6 号 p. 246-257

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抄録
2,7- ジヒドロキシナフタレンを中性アルカリ金属塩および酸性触媒の存在下で反応させることにより,3 分子脱水反応体の選択性が向上することを見出した。この化合物を用いて合成した新規エポキシ樹脂は,動的粘弾性試験において200 ~300℃のガラス転移点(Tg)を示すとともに熱重量測定試験においても優れた耐熱分解性を示し,次世代パワーデバイスが要求する物理的耐熱性と化学的耐熱性を高次に兼備することが確認された。また,このエポキシ樹脂は熱膨張係数や吸湿率も低く,UL-94 試験において1 回の燃焼時間1 秒という優れた難燃性を示した。新規エポキシ樹脂がこれらの優れた特性を示す原因について,ナフチレンエーテル骨格と基礎物性との関係を検討することによって考察した。
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© 2014 合成樹脂工業協会
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