ネットワークポリマー
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新規ホスファゼン触媒を用いたポリオキシアルキレンポリオールの ポリウレタンへの応用
山崎  聡松本  信介鵜坂  和人林   貴臣昇  忠仁
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2015 年 36 巻 3 号 p. 108-118

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抄録
ポリウレタンの主原料の一つであるポリオールの多くは,多価アルコールにアルキレンオキシド,主にプロピレンオキシド,エチレンオキシドを開環重合して製造されるポリオキシアルキレンポリオールである。それは,現在でもアルカリ金属などの塩基触媒を用いて,アニオン重合反応により製造されているが,その製造過程において,主モノマーであるプロピレンオキシドが異性化し,分子末端にヒドロキシル基を一つしか有さないモノアルコールを副生し,ポリウレタンのネットワーク構造に欠陥を生じさせる課題があった。このモノアルコールの副生を抑制するために鋭意検討した結果,巨大な有機分子であるホスファゼン化合物に着目し,それをベースに新規なホスファゼン触媒の開発およびそれを用いたポリオキシアルキレンポリオールの工業化を達成することができた。新規なホスファゼン触媒により製造されたポリオキシアルキレンポリオールのポリウレタンへの応用について報告する。
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© 2015 合成樹脂工業協会
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