ネットワークポリマー
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総説
ブロック共重合体の自己集合を利用したイオンゲル
北沢 侑造上木 岳士小林 優美渡邉 正義
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2016 年 37 巻 1 号 p. 41-52

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抄録
イオン液体はイオンのみから構成される常温溶融塩であり,高い熱安定性を持ち,広い温度範囲で液体状態を保つ。しかも蒸気圧が事実上無視でき,難燃性,化学的・電気化学的な安定性も高く,高いイオン伝導性を示すなど材料化学的にも魅力的な物質である。イオン液体を溶媒とする高分子ゲルである「イオンゲル」は,イオン液体の優れた性質を損なうことなく固体化したソフトマテリアルである。本稿では,特にイオン液体中でブロック共重合体が形成するミクロ相分離構造を利用したイオンゲルについて述べる。こうして得られるイオンゲルは,イオン液体同様高いイオン伝導性を有するため,固体電解質としての展開を行った。また,イオン液体の濃厚イオン雰囲気の特殊な場を利用することで,外部刺激に応答し溶解性を変化させる高分子についても見出してきており,これを用いた刺激応答性イオンゲルおよびゾル-ゲル状態のスイッチング特性についても説明する。最後に,刺激応答性イオンゲルの応用展開として,光治癒材料としての可能性についても言及する。
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© 2016 合成樹脂工業協会
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