ネットワークポリマー
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総説
ネットワークポリマーを利用した新規高分子電解質の開発
松本 幸三遠藤 剛
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2016 年 37 巻 3 号 p. 145-152

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抄録
近年,バッテリーや発電デバイス,センサー等の安全性と信頼性に対する要求が高まっており,これらに使用される安全かつ高性能な新規電解質材料の開発が必要とされている。イオン伝導性を有する電解質材料としては,これまでは溶媒に支持電解質を溶解させて得られる電解液を使用するのが一般的であったが,液漏れや溶媒の揮発性,発火等を抑えるために,電解液をゲル状にしたいわゆるゲル電解質や,溶媒を使用しない高分子固体電解質のなどの開発が進められている。本総説では,(i)ネットワークポリマー固体電解質の開発,(ii)ネットワークポリマーとイオン液体を組み合わせた新規なイオン液体ゲル電解質の開発,ならびに( iii)ネットワークポリマーとカーボナート系電解液を組み合わせたリチウムイオンバッテリー用のゲル電解質の開発に関して,著者らの最近の研究についてまとめて解説する。
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© 2016 合成樹脂工業協会
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