熱硬化性樹脂
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フェノール樹脂廃棄物の熱分解により得られたカーボン前駆体の成形に関する研究
寒川 喜光中野 達明北川 和男佐藤 昌利島村 哲朗
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1995 年 16 巻 4 号 p. 190-198

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抄録
近年, 熱硬化性樹脂廃棄物のフィラーとしての利用が提案されている。
しかしながらフェノール樹脂は不活性ガス雰囲気, 高温下で約50 %のガラス状カーボンを生じる。本研究では, カーボン前駆体をフェノール樹脂廃棄物の熱分解物から得て, カーボン焼成体の特性について検討を行った。カーボン前駆体は窒素ガス中, 600℃で得た。そしてボールミルを用いて粉砕し, 粉末化した。カーボン前駆体の成形にはプレスバインダとしてフェノール樹脂を用いて行い, 窒素ガス中で800~2,000℃の温度下で焼成を行った。テストピース焼成体の曲げ強度はバインダの添加量が増加するにつれて上昇し, 電気抵抗値は低下した。焼成温度1,500℃, バインダ添加量20wt%の焼成体において曲げ強度は20MPaを示し, 電気抵抗値は0.01Ωcmであった。焼成体はカーボン多孔体として有用なものであることが明らかになった。
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© 合成樹脂工業協会
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