ネットワークポリマー
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ヘミアセタールエステル構造とエポキシ基を有する自己架橋型ポリマー(第1報)
メタクリル酸1-ブトキシエチル-メタクリル酸グリシジル共重合体の架橋反応
中根 喜則石戸谷 昌洋遠藤 剛
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1998 年 19 巻 2 号 p. 95-101

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抄録

メタクリル酸をブチルビニルエーテルで保護したヘミアセタールエステル構造をもつメタクリル酸1-ブトキシエチルのラジカル共重合反応による自己架橋型ポリマーの合成と熱架橋反応について検討した。
メタクリル酸1-ブトキシエチル, メタクリル酸グリシジルおよびメタクリル酸ブチルのラジカル共重合反応をAIBNを重合開始剤として80℃で6.5時間行った結果, 相当するヘミアセタールエステル構造とエポキシ基を側鎖にもつ共重合体が得られた。
得られた共重合体の熱架橋反応はヘミアセタールエステル構造の熱分解により生成するカルボキシル基とエポキシ基のエステル化反応で進行した。
この共重合体のキシレン溶液は50℃で30日間の保存に対してほとんど粘度の増加が観察されず優れた熱潜在性架橋用材料である。

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