抄録
プロパルギル化したフェノール樹脂を合成し, これを高分子配位子として用いて触媒に添加しヒドロシリル化のモデル反応を行い, その白金触媒の活性の制御能を評価した。その結果, プロパルギル化したフェノール樹脂を高分子配位子として添加した系は, 従来より反応制御剤として用いられている低分子アセチレン化合物と比較して, より高温域まで反応を制御でき, 触媒活性の高い制御効果を示すことが明かとなった。また, 著者らの検討してきたプロパルギル化した他のポリマーと比較して反応の制御能力が高いことが示された。反応の制御効果はプロパルギル化した高分子の添加量にも大きく依存し, 添加量が多くなるに従い反応温度が高くなる傾向が観察された。さらに本触媒系は, シリコーン樹脂の硬化反応においても有効な熱潜在性の挙動を示すことが分かった。