神経心理学
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若年発症と高齢発症の初期意味障害型進行性失語の神経心理学的・神経放射線学的所見
―1年間の経過比較―
小林 良太川勝 忍林 博史岡村 信行大谷 浩一
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論文ID: 17071

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抄録

意味障害型進行性失語(svPPA)は,典型的には若年発症で,病理学的にTDP-43タイプCを示すが,病初期や高齢発症例では,アルツハイマー病(AD)との鑑別が問題となることがある.本検討では,アミロイドイメージングでADは否定された初期のsvPPAの特徴を明らかにするとともに,臨床症状及び画像所見の経過について,若年発症例と高齢発症例とで比較した.両症例とも,1年の経過で脳萎縮や脳血流低下の進行を認めたが,若年発症例の方が,臨床症状と画像所見変化の進行が大きかった.高齢発症例は,若年発症例と比べて,緩徐な進行を示すことが示唆され,その原因として,病理学的背景の相違があるのか,今後明らかにしていくことが必要である.

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© 2019 日本神経心理学会
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