抄録
この研究は水の蒸発現象のメカニズムを研究しているときに派生したもので、水の比熱が他の材料より大きく、同じ原子成分でありながら水蒸気のそれより約2倍ある。アンモニアや水は水素結合によりハイドレート(クラスター)をつくり、巨大分子のふるまいをすると考え、その運動(並進、振動、回転)で比熱を解析してみた。
水蒸気が赤外線(波長1.4~6/7μm)で共鳴吸収が見られのは原子内部の電子共鳴吸収と考えている。電子レンジから発するセンチメートルの電磁波SHF(波長0.12~0.33m)が水によく吸収されるのは水分子のクラスターによる回転または振動の共鳴吸収と考え解析を行っている。