抄録
短い垂直円管内水の強制対流サブクール沸騰熱伝達の知識は、垂直円管内水の強制対流サブクール沸騰限界熱流束の発生機構を議論するために重要である。本報では、白金円管発熱体の加熱部の外表面に4本の発熱体局所表面温度計測用電位タップを接点溶接し、発熱体内径(3 mm)、長さ(67 mm)、サブクール度(141~157 K)、流速(4.0~13.3 m/s)条件で、指数関数状熱入力波形(Q0 exp(t/p), p=22 ms~26 s)を与え、3分割した発熱体加熱部の上流、中流、下流域における発熱体局所熱流束、局所表面温度及び過渡限界熱流束、発熱体入口及び出口液温を実験計測し、乱流域における上流、中流、下流域の局所対流熱伝達、局所核沸騰熱伝達を明らかにし、強制対流下の過渡限界熱流束の支配パラメータを検討し、限界熱流束の発生機構を解明する。