1983 年 21 巻 3 号 p. 115-121
良好な階調及び色の再現を行なうためには原稿カラーフィルムのどのような濃度部をある定められた網点の大きさに対応させればよいかについて, その方法を研究した。 ここでは種々の原稿についてまず濃度累積分布曲線を作り, これを正規化した後に更に単純化して2本の勾配の異なる直線で表現することとした。 次にこの2本の線の交点を求め, この点の位置と標準とする点の距りから最適網点移動量を計算した。 この方法は前回に報告した方法より客観性に富み, 且つ簡単である。 種々の原稿に対してこの方法により直接法3色分解時の網点移動を行ない, 校正刷りを作った所, 良い結果を得ることができた。