大分工業高等専門学校
1988 年 37 巻 6 号 p. 46-53
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院政期に沸騰する本説の林立を準備する気運は、すでに歌論義や能因の時代において胎動していたと思われる。そこでは、すでに石化しつつある難解な古語(フルコト)を詩的語彙として賦活させるために、「天皇」や「日本紀」に託して起源を偽装しつつ本説を量産する、歌学的な言談の場が広がっていたと見たい。能因歌枕などわずかにのこされた隘路を通じて、そうした事態の展望を試みようとした。
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