聖心女子大学
1994 年 43 巻 6 号 p. 40-49
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光源氏の生涯の妻紫の上は、まぎれもない「童(わらは)べ」「女子(をんなご)」、少女の身体を担って、若紫の巻に登場する。無垢と同時に、反秩序性をさながらにその身体に負う少女の新枕への道筋を顧みる一方、既に若紫に始発し、生涯その人にまつわる鍵語(キー・ワード)「何心なし」を検証することで、世俗に捉われることのない無垢の生から救済に至り着く紫の上の稀有な心の力の一端を考察した。
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