金沢大学
1995 年 44 巻 7 号 p. 23-30
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承元期(一二〇七-一一)の慈円の、夢・密教・和歌に関する言説を、彼の自己史に関わらせつつ読解することにより、その重層した意味関係の分析を試みる。そして、政治権力への関与を通した「衆生救済」の実現への欲求が、仏教の現世拒否志向をはねのける際に、性的なもの、就中「許された」性愛としての稚児寵愛が、慈円の内面で重要な役割をはたしたことを明らかにする。
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