早稲田大学
1996 年 45 巻 12 号 p. 9-19
(EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
(BibDesk、LaTeXとの互換性あり)
軍記物語の誕生してきた一二三〇年前後の時代は、半世紀も続いた動乱の世が終り、長い安定期へと入っていた。新体制の恩恵に浴する勢力もあって、当世を肯定的に捉える姿勢が社会の中に認められるが、そうした平和な時を迎えて初めて、過去の戦乱を振り返ることが可能となったのであろう。軍記作品の個々の表現や本質に、当時の世相は確実に反映されている。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら