湘北短期大学
1998 年 47 巻 5 号 p. 43-50
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枕草子三巻本の跋文を、「事実/虚構」という観点がら捉えることを越え、また「三巻本跋」と能因本の「短跋」「長跋」のいずれが原型に近いかという価値判断からも解放し、三巻本というひとつのテクストが有する仕掛けに満ちた「自作語り」であると捉える。跋文は、逸脱や境界侵犯の愉楽を示すことによって枕草子じたいの読みの方向性を指示するとともに、いわゆる「あとがき」的立場からも抜け出していくような刺激的表現といえる。
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