武蔵工業大学付属中・高校
2000 年 49 巻 8 号 p. 19-26
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著名な「山月記」の作者中島敦に「巡査の居る風景」という作品がある。朝鮮を舞台とするこの作品は彼が朝鮮で過ごした中学時代の見聞に題材が取られている。弱冠二十歳の作品であり、彼の作家活動の中では習作に位置づけられている。習作と位置づけられる弱点は持ちつつも作品のテーマは本質的であり、「人間とは何か、どうあるべきか」を深く問いかける力を持つ。国際社会に立つ日本人の座標軸に触れるこの作品の教材化を考える。
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