日本文学
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熱田の楊貴妃伝説 : 曽我物語巻二「玄宗皇帝の事」を端緒として
渡瀬 淳子
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2005 年 54 巻 12 号 p. 21-29

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抄録

中・近世を通して流行した、熱田明神が楊貴妃となったという伝説について、中世の諸文化との関連から多角的に論じた。『曽我物語』巻二「玄宗皇帝の事」という章段の簡単な記述を出発点とし、この伝説がどのように生成・発展し、広がっていったかを追った。その中で、時代が下るにつれて物語が具体的に変化していく様子や、謡曲や『長恨歌』注釈への影響、日本の伝説の中国への輸入など、この伝説を取り巻く状況が明らかになった。

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