東京大学大学院
2011 年 60 巻 12 号 p. 24-33
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明治期に出版された役者評判記として知られているのは東京の観劇団体六二連の編による『俳優評判記』である。一方で、同時代の上方においても役者評判記の刊行が見られることについての言及は、荻田清氏による先行研究を唯一の例外としてほとんどなされていない。本論文では、二系統が存在する明治期上方板役者評判記のそれぞれについて考察を行い、両者が同一のきっかけで刊行を開始したものの、その性質は対照的であること、一系統には東京の六二連『俳優評判記』との影響関係が見出せることなどを指摘した。
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