東京大学
2016 年 65 巻 3 号 p. 28-37
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前半では私の哲学的立場である相貌論の輪郭を述べる。世界は相貌をもち、相貌は物語に依存する。そして私たちは一人ひとり異なる物語を生きている。この物語の重層性は相貌の重層性となる。それを私は世界の「ポリフォニー的構造」と呼ぶ。後半ではその哲学的背景のもとで相貌に注目した小説の読み方として「相貌分析」を提唱する。具体的に宮沢賢治の「土神と狐」を例に取り、相貌分析によってどのように読めてくるかを示したい。
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