2017 年 66 巻 2 号 p. 25-34
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第一次世界大戦下に発表された武者小路実篤『ある青年の夢』は、戦争を嫌いつつも非戦論者になりきれない青年を始めとして、戦死者の亡霊たち・戦争で家族を失った人々・神と悪魔・参戦諸国を擬人化した日太郎らなど多彩な人物が登場し、劇中劇や夢も含む複層構造の挿話群が展開される反戦劇である。本論はそれらを貫く主題を「安全保障のジレンマ」とその克服であると想定し、国際政治学の観点を導入して同作品の再評価を試みる。
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