西日本皮膚科
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症例
塩酸シプロヘプタジンによる光線過敏性皮膚炎
北出 勘治野村 茂清水 正之
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1983 年 45 巻 4 号 p. 559-563

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抄録
80才女子の塩酸シプロヘプタジンによる光線過敏性皮膚炎と思われる症例を報告した。同薬剤内服開始約1ヵ月後より, 日光露出部を中心に, 瀰慢性浮腫性落屑性浸潤性紅斑を来し, 病理組織では扁平苔癬類似の像を示した。塩酸シプロヘプタジンの遮光貼布試験は陰性で, 貼布照射試験にて陽性を示した。作用波長は320nm以下で, 同薬剤の吸収波長の範囲内であつた。初診約1年後より, 同薬剤の遮光貼布試験も陽性を示すようになつた。
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© 1983 日本皮膚科学会西部支部
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