名古屋大学CHTセンター
2017 年 66 巻 7 号 p. 44-54
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宮廷内教坊と厳島神社の舞人である「妓女」について考察する。内教坊の教習に携わり、内宴を復興した信西は弥勒講を開催したが、そこで内教坊の妓女を舞わせていた。また内教坊の妓女の舞には天界のイメージがあるが、弥勒講の本尊である兜率天曼荼羅にも同様のイメージが存在する。こうした天界のイメージは厳島社の妓女にも見られるものであり、信西の息子である澄憲の唱導において、厳島社法楽における妓女舞は、宮廷内宴や兜率天の舞楽に比定される。
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