小説の中の会話文について、以下の観点から分析を試みた。
〇リアルな会話と小説の会話文との比較〇会話文における女性ジェンダーおよび
関西方言について〇会話文と地の文の関係について〇会話文における表記
その結果を以下に記す。
①小説の会話文は独特のリアリズムを目指している。そのため女性ジェンダーや方言を取り入れて肉声を感じさせるようにしている場合がある。②限られた量の会話文でも、その前後に会話の様子の描写を入れることで、会話場面における読み手の想像力を喚起できる。③地の文と会話文は、役割や機能を分担している。④会話文の表記には、表記記号や文字種などにいろいろな選択肢があり、それらが小説の文体に関係してくる。
今後は大規模なコーパス等を利用して、小説の会話文と地の文の詳細な文体比較をする必要がある。