日本化学会誌(化学と工業化学)
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一般論文
カルボン酸およびフェノールのアルキル化反応における層状複水酸化物の反応速度促進効果
島田 紘濱岡 昌
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2000 年 2000 巻 2 号 p. 91-96

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抄録
トルエン溶媒中での安息香酸およびフェノールの1-ブロモブタンによるアルキル化反応において,Mg2+-Al3+を構成イオンとし,CO32-やOH-を層間イオンとする層状複水酸化物(以下,LDHと略記する。)が,高収率で対応するブチル化生成物を与えることを見いだした。しかしながら,NO3-系では反応促進はほとんどみられなかった。一方,CO32-系とOH-系LDHは,トルエン中で安息香酸を作用させると安息香酸イオンとして層間に取り込むことが,基本層層間(d003)の拡張および赤外吸収スペクトルから示された。以上の結果より,塩基性の強い陰イオンを層間イオンとするLDHは,固体塩基として安息香酸やフェノールのようなプロトン性有機物質の求核性を高める機能を有することが明らかになった。
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© 2000 The Chemical Society of Japan
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