日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
一般論文
極性置換基を有する[2.n]ナフタレノファン類の合成とその包接挙動
林田 喜任, 中村 洋介, 西村 淳
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 2000 巻 4 号 p. 247-255

詳細
抄録
シクロブタン環上に種々の極性置換基を有し,架橋鎖の位置や長さの異なる[2.n]ナフタレノファン2-7をα,ω-ビス(ビニルナフチル)アルカンの分子内[2+2]光付加環化反応により合成し,芳香族溶媒との包接挙動を明らかにした。トリメチレン鎖を有するもののうちアルコキシカルボニル基やアセチル基を有する2-4および6はベンゼンと,ヒドロキシメチル基を有する5はピリジンと包接結晶を与えたが,ペンタメチレン鎖を有する7はナフタレノファンのみからなる結晶を与えた。いずれの包接結晶も置換基のないナフタレノファン1aや1bから得られた包接結晶より安定であり,その組成はそれぞれの場合で異なっていた。X線結晶構造解析によると,いずれの場合も結晶格子中でナフタレノファン分子はhead-to-headに配列されているものの,パッキングのしかたは置換基の種類に顕著に依存することが示された。2の場合には,ベンゼン分子がチャンネル状に包接されるという興味深い挙動が観測された。架橋鎖の位置のみが異なると2と6の場合,ナフタレノファン分子の配列は類似しているものの,包接するベンゼン分子の数に違いが見られた。
著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© 2000 The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top