抄録
ごみ焼却炉において生成するダイオキシン類の前駆物質であるクロロベンゼン(CB)およびベンゼンの接触酸化を,ヘマタイト触媒を用いてパルス式反応装置によって行った。
CBの接触酸化においては先ずベンゼンが生成し,その酸化によって二酸化炭素が生成すること,ベンゼンは直接二酸化炭素まで酸化されること,および673-973Kにおいて見かけの両酸化速度は一次反応とみなせることが明らかになった。さらに,触媒を繰り返し使用することによる活性低下,その低活性触媒を酸化することによる再活性化を,触媒組成と関連させて検討した。