工業化学雑誌
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油脂中のカルボニル化合物
丸田 銓二朗鈴木 義仁
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1959 年 62 巻 6 号 p. 811-813

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抄録
陰イオン交換樹脂を用いて油脂中のカルボニル化合物を分離した。カルボニル化合物の2,4-ジニトロフェニルヒドラゾン(以下DNPHと記す)をつくり,アルミナ管を用いて未反応の2,4-ジニトロフェニルヒドラジンを験去し,ベンぜン溶液にして吸光度を測定した。カプロンアルデヒドのDNPHの検量線を用い, カルボニル化合物をカプロンアルデヒドとして含有量を求めた。実験の範囲では油脂のカルボニル化合物含有量は360~3441mg/l00gであった。
滴脂から分離したカルボニル化合物のDNPHを石油炭化水素を固定相とし,メタノール-石油炭化水素を展開溶媒とする逆相ペーパークロマトグラフィーで展開した。動物油脂にはカプロンアルデヒド,植物油脂にはブチルアルデヒド,カプロンアルデヒドの含有量が多かった。
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