工業化学雑誌
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混合キャリアーガスによるガスケロマトグラフィー
原 伸宜島田 浩大江 稔
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1961 年 64 巻 5 号 p. 772-777

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抄録

キャリアーガスとしてヘリウム- アルゴンまたはヘリウム- 窒素の混合ガスを用いたガスクロマトグラフィーについて研究した。水素を含有するガス状炭化水素の気- 液クロマトグラフ分析に, これらの混合キャリアーガスを用いると, ヘリウムをキャリアーとした場合のような水素の異常ピーク現象が起らず,また窒素,アルゴンなどをキャリアーとした場合よりも炭化水素に対する感度が遙かに良好で,正確な分析が可能である。また気-固法で混合キャリアーガスを用いると,単一成分の試料に対して2個のピークが得られる新現象を見出した。この方法によると,一般に試料成分数より1個多いピークが得られるが,この現象は置換吸着の機構によって説明できる。

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