工業化学雑誌
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イミダゾリン化合物の腐食抑制効果(その1)
馬場 富雄吉野 努
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1961 年 64 巻 5 号 p. 902-906

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抄録

脂肪酸とアミノエチルエタノールアミン, ジエチレントリアミンのごとときポリエチレンポリアミンの縮合により, 置換イミダゾリンを合成し,その有機酸塩の中性溶液中の軟鋼に対する腐食抑制効果を検討した。アルキル鎖,側鎖および有機酸の影響に関して得られた結果は,(1) アルキル鎖はヘプタデセニル> ヘプタデシル> ウンデシルの順に効果は増大する。(2) 側鎖( -CH2CH2OH,- CH2CH2NH2) はほとんど差はみとめられない。(3) 有機酸についてはマレイン酸,フマル酸のごとき不飽和二塩基酸がもっともすぐれ, さらにイミダゾリン- マレイン酸のモル比は1:1.5 ~ 1:2.0 が良好であった。防食機構は吸着した分子が陽極的に働き, 防食性酸化膜を形成せしめるためであろうと結論した。

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