工業化学雑誌
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アルデヒド反応性樹脂の合成
谷本 重夫村尾 嘉一小田 良平
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1962 年 65 巻 5 号 p. 682-684

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抄録

m-フェニレンジアミンとエチレンブロミドとを縮合させてアルデヒド反応性樹脂を合成した。このものの構造を,赤外吸収スペクトルにより確かめ,さらにアルデヒドに対する作用について研究した。1gの樹脂は濃厚なホルムアルデヒド水溶液中において3~4時間に約0.05gのホルムアルデヒドと化学的に結合した。また,50%ベンズアルデヒドのエチルアルコール溶液中において1gの樹脂は3~4時間に約0.20gのベンズアルデヒドと結合した。この結合ベンズアルデヒドを10%塩酸で処理して脱離させた。樹脂は水洗し,さらにカセイソーダ水溶液で洗浄し,さらに水洗して再生した。かくして反復使用したが樹脂の吸収能力の低下は全然見られなかった。また,他のアルデヒドをも化学的に吸収することがわかった。このことより樹脂が希少な高級アルデヒドの捕集に極めて有用であると考える。

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